任意整理するとクレジットカードは使えなくなる?

借金の返済が難しくなったとき、多くの人が「任意整理」を検討することでしょう。
任意整理は、借金の利息や遅延損害金を減額し、返済の負担を軽減する有効な手段です。
しかし、任意整理を行うと、クレジットカードが使えなくなるのではないかと心配する方も多いのではないでしょうか。

 

クレジットカードは日常生活において非常に便利なツールであり、使えなくなると困ることが多いです。
この記事では、任意整理を行うとクレジットカードがどのように影響を受けるのか、その具体的な状況や対策について詳しく解説します。
借金問題に悩む方々にとって有益な情報を提供します。

 

 

任意整理するとクレジットカードは使えなくなる?

まず、任意整理について簡単に説明します。
任意整理とは、借金の返済が困難な状況に陥った際に、司法書士や弁護士が債権者(貸金業者)と交渉し、返済条件を緩和する手続きです。
この交渉により、利息や遅延損害金の一部または全額を免除し、元金を分割して返済する計画を立てます。
裁判所を介さないため、手続きが比較的簡単で迅速に行えるのが特徴です。

 

任意整理と信用情報

任意整理を行うと、その情報が信用情報機関に登録されます。
信用情報機関は、クレジットカード会社や金融機関が顧客の信用状況を確認するために利用するデータベースです。

 

任意整理の情報が登録されると、信用情報にネガティブな影響を与えます。
具体的には、「異動情報」として登録され、これが「ブラックリスト」に載ることを意味します。

 

クレジットカードへの影響

任意整理を行うと、クレジットカードに対して以下のような影響があります。

 

1. 既存のクレジットカードの利用停止

任意整理を行うと、まず既存のクレジットカードは利用停止となります。
これは、信用情報機関に任意整理の情報が登録されるため、カード会社がリスクを避けるために措置を取るからです。
また、任意整理の対象となったクレジットカードの未払い分は、一括返済を求められることがあります。

 

 

2. 新しいクレジットカードの発行が難しくなる

任意整理を行った後、信用情報にネガティブな情報が登録されている期間は、新しいクレジットカードの発行が非常に難しくなります。
この期間は通常、5年から7年間続きます。
この間、クレジットカードの審査に通ることはほとんどありません。

 

 

3. クレジットカードの更新が難しくなる

任意整理を行った後、既存のクレジットカードの更新時にも影響が出ます。
更新の際に信用情報が再確認されるため、ネガティブな情報が登録されている場合、カードの更新が拒否されることがあります。

 

クレジットカードが使えない場合の対策

任意整理を行うことでクレジットカードが使えなくなることは確かに不便です。
しかし、以下の対策を講じることで、日常生活の不便を最小限に抑えることができます。

 

1. デビットカードの利用

デビットカードは、銀行口座に紐づいているため、口座の残高以内でしか利用できません。
クレジットカードと同様にインターネットショッピングや店舗での支払いに利用できます。
デビットカードは信用情報に影響を与えないため、任意整理後でも問題なく利用できます。

 

 

2. プリペイドカードの利用

プリペイドカードは、事前にチャージした金額だけ利用できるカードです。
こちらも信用情報に影響を与えないため、安心して利用できます。
クレジットカードの代替として、日常的な支払いに活用できます。

 

 

3. 家族カードの利用

家族がクレジットカードを持っている場合、そのカードの家族カードを発行してもらうことができます。
家族カードは、本会員(家族)が審査に通っていれば利用できるため、自分の信用情報に影響を受けません。
ただし、利用明細は本会員に送られるため、使用目的をしっかりと伝えることが重要です。

 

 

4. 信用情報の回復を待つ

任意整理後、5年から7年が経過すると、信用情報からネガティブな情報が削除されます。
この期間が過ぎると、再びクレジットカードの発行が可能となります。
信用情報が回復するまでの間は、デビットカードやプリペイドカードを活用し、計画的な生活を心がけましょう。

 

まとめ

任意整理を行うと、クレジットカードが使えなくなるのは避けられない現実です。
信用情報にネガティブな情報が登録されるため、既存のクレジットカードは利用停止となり、新しいカードの発行も難しくなります。
しかし、デビットカードやプリペイドカード、家族カードなどの代替手段を利用することで、日常生活の不便を最小限に抑えることができます。

 

また、信用情報の回復を待つ間、計画的な生活を送り、再びクレジットカードが利用できるようになる時期を見据えて準備することが大切です。
借金問題に悩む方々が、任意整理を通じて負担を軽減し、安定した生活を取り戻すためには、正しい情報と適切な対策が必要です。
困難な状況に立ち向かい、未来に向けた一歩を踏み出すために、この記事が少しでも役立つことを願っています。